岩舟地蔵堂

  •  岩舟地蔵は、江戸時代(享保8年)に下野国(いまの栃木県)高勝寺から尾鷲に伝来し、熊野古道・馬越峠に祀られていました。尾鷲の海難予防の守り仏さまとして、また諸事万難を排する仏さまとして信仰を集めてきました。

     入園者の心の糧としてのみならず、尾鷲市近郊にお住まいの方々からのお参りも絶えることがありません。毎月23日がご供養の日。特に、毎年2月と9月には岩舟地蔵祭りが盛大に行われています。
    (尾鷲市有形文化財)


  • ●説明看板より

    岩舟地蔵
     この地蔵の本山は栃木県下都賀郡岩舟町高勝寺で、享保八年(一七二三)一人の角力とりが岩舟地蔵一体を背負って尾鷲に来て馬越峠の茶屋世古平兵衛方に落着き、この世古家へ婿入りした。その時岩舟に享保八年二月二十四日施主茶屋平兵衛と彫りこまれ海難防止の地蔵として信仰され、当時尾鷲浦の船乗りや漁師達が船出する時は必ずこの地蔵にお参りしたと云われていた。

    高さ四八cm 蓮台一五cm 台座高三二cm 船高一六cm(舟長七二cm) 全高一〇一cm

     因みにこの世古家は尾鷲浦では、旧家で貞和二年(一三四六)荘司家文書に「おハしの浦の世古嘉仁衛門云々」とある旧い土豪である。
     当屋敷内の地蔵堂は平成元年一月長野勝明氏の寄付金を基金として世古茂が建設したのである。

  • ●場所

     尾鷲市スバル地区、特別養護老人ホームスバル台の奥にあります。